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獣医師の声

獣医師にインタビュー
安心・安全なペットフードとは?

ペットにとって真に安心・安全なペットフードとはどのようなものなのでしょうか? 多くのペットと触れ合い、診察している獣医師の先生方に、ペットフードの選び方や、信頼できるペットフードについて、ペットオーナーへのアドバイスなどをお聞きしました。

療法食は、メーカーのサポートと獣医師のフォローがあって初めて療法食であると考えています。

Q. ペットフードの役割とは?

病気が見つかって、獣医師から特定の療法食の説明を受けて食事療法がスタートしますが、問題はその後です。食事指導された療法食と同じものをインターネット販売や量販店などで購入して獣医師がフォローできていない状況ですと問題が発生します。
療法食は動物病院での指導/導入時だけではなく、導入後も、獣医師に相談しながら、適切なものを購入することが大切です。

Q. ペットフード選びのポイントは?

「信頼できるペットフード」をネット検索すると、ランキングサイトがたくさん出てきます。しかし、そのようなサイトの中には、記事やクチコミの内容が宣伝であることを意図的に隠した、ステルスマーケティング(いわゆるステマ)が多く存在すると聞きますので、注意してほしいです。
紹介されている商品には、嗜好性を高めるために栄養学的には信じられない組成のものも見受けます。なかには、継続給餌することで腎臓に大きな負担がかかるリスクがありそうなものも。
誤った情報をもとに、ペットフードを選ぶことはとても危険です。大切なペットを守るためにも、必ず、動物の栄養学を学んだ獣医師と相談して選ぶことをおすすめします。

Q. ロイヤルカナンの工場を視察した感想は?

韓国の新工場を見学させてもらいました。
2018年に新設された新工場は現在のところ生産ラインは1本だけということですが、種類の異なる製品の切り替えが1日に数回あり、そのたびにラインの清掃を徹底的に行っていることに驚きました。
また原材料の搬入の際に抜き取り検査を行い、基準をクリアしない場合、そのままトラックごと送り返すという厳しい条件があることにも驚かされました。
生産されたばかりのフードの官能/目視試験をさせてもらいましたが、その香ばしい匂いは忘れられません。

Q. ペットオーナーへのアドバイスをお願いします。

インターネットの普及に伴い、誰でも簡単に情報が得られる便利なご時世ですが、誤った情報に振り回されていらっしゃる熱心なオーナーさんが増えているような気がします。
また驚いたことには、人間の食生活のトレンド(ヴィーガン)をペットにも実践しているオーナーさんもいらっしゃると聞きます。かけがえのないペットの健康と長寿を左右するフードの選択は必ず獣医師にご相談ください。

フードの良し悪しは、ペットの寿命に関わること。質の良いフードこそが、ペットの健康と長生きの要であるといえます。

Q. ペットフードへのこだわりは?

ペットフードの良し悪しは、サイエンスと正しい栄養学に基づいて研究・製造されているかがポイントになります。当院には多くのペットフードのメーカーさんがお越しになり、「ナチュラルな素材を使っています」とか「このフードは病院にメリットがあります」など、さまざまなアピールをされます。しかし、私は何よりもきちんとした栄養学を基本としているかを重視しています。フードはペットの寿命を左右するもの。それがないと、ペットオーナーさんに自信を持っておすすめできませんからね。

Q. ペットフード選びのポイントは?

近年、ペットフードの選択は、リーズナブルなものを求める層と、高品質なフードを探し求める層に二極化しています。
リーズナブルなフードは、栄養が足りなかったり、不要なものが過剰だったりしがちで、長く食べ続けるとペットの健康状態は悪くなるリスクがあるでしょう。一方、高品質なフードを求める方のなかには、いろいろな情報に惑わされている方もいます。インターネットなどにあふれる偏った情報を信じて、結果的に間違ったフードを選んでしまうこともあるのです。不確かな情報に惑わされないように、フードのことも含めて動物病院で獣医師に相談する、という認識を持っていただけたらと思います。

Q. ロイヤルカナンの工場を視察した感想は?

私はこの目で見ましたので自信を持ってお伝えできますが、誰でも「すごい!」と感嘆の声を上げるほど素晴らしい工場でした。広大な敷地にゆとりをもって建てられ、とてもクリーンで、ほぼすべての工程がオートメーション化されています。人が触ることがほとんどないので、雑菌などの混入もまったく心配がないでしょう。
グローバルに展開するロイヤルカナンが、アジア圏に最先端の技術を駆使した工場を作ったことにとても感動しています。輸送も近くなり、フレッシュな製品が届くのも大きな利点だと思っています。

Q. ペットオーナーへのアドバイスをお願いします。

病気にならないように、品質のよいペットフードを与えることはもちろん、健診を受けて、病気の早期発見、早期治療に努めていただくことが大切です。ペットが健康に過ごせると、人間も元気になり、ペットとの関係が良くなります。自然のリズムを崩しがちな現代のライフスタイルのなかで、ペットのためのしっかりとした生活は、リズムを整えてくれます。いろいろなお世話をしてあげる必要はありますが、その分、ペットは私たちにたくさんの喜びや幸せを与えてくれているのです。

栄養成分や食べやすさはもちろんですが、ペットにとっておいしいかどうか、喜んで食べるかどうかも重要です。

Q. ペットフードへのこだわりは?

私自身も超大型犬を何頭も飼う愛犬家なのですが、ロイヤルカナンの療法食は「よく食べてくれます」と患者さんからも好評です。
それぞれの犬種別、猫種別に合わせて食べやすいようにしてあるなど、形状まで深く考えてつくられていることには感銘を受けました。
栄養成分を重視しながらも、食べる側が喜ぶフードであることがありがたいですね。おいしさが変わらないまま、体重コントロールや病気の治療などを進めることができます。

Q. 信頼できるペットフードとは?

臨床データを取り、科学的に検証して作られたフードが一番安心できます。アレルギーがある場合などは原材料の確認が重要になってきますので、成分表示がきちんとされていることもポイントです。鹿の肉や牛の肉が合わないというペットもいます。
フードの選び方を間違えて病気になってしまったペットもいます。極端な例ですが、安いキャットフードを食べ続け、毛が抜け落ち、足がフラフラして立てなくなるほど衰弱してしまった猫がいました。栄養がまったく足りていなかったのです。品質がしっかりしていて、その子に合ったものを食べていれば、健康状態は安定します。

Q. ロイヤルカナンの工場を視察した感想は?

最新鋭の設備を備えている素晴らしい工場でした。厳選された原材料が衛生的な施設で保管され、正確に計量した原材料を組み合わせて、目的に応じた栄養バランスをつくり出し、犬種・猫種にマッチした形状に加工されていく。その工程は完全にコンピュータで管理され、オートメーション化されているので、人の手が触れることはありません。抜き打ち検査も怠らない徹底した管理体制で、未来的な空間に圧倒されました。
百聞は一見に如かず、と言いますが、工場を見学してとても安心しました。水も空気もきれいな自然のなかに立地していますし、フードを製造する工場として理想的だと思います。

Q. ペットオーナーへのアドバイスをお願いします。

オーナーさんたちのペットフードに対する意識は高まっています。インターネットを通じて、さまざまな種類のフードのことを良くご存知ですが、その反面、不確かな情報に惑わされている方が多いと感じます。
ネットに「これがいい」という情報があったとしても、フードは一頭一頭、そのコに合ったものがあります。参考にする分にはいいのですが、「あの人がいいと言ったから、私も」という選び方はおすすめしません。そのコに合った食事を見つけてあげてほしいですね。